biyori マキタ 互換 18v

高品質な互換バッテリーを謳いながら虚偽的な販売行為を続けているのは国内ブランドの製品として残念なやり方であり、中国ブランドの互換バッテリーと大きな差はありません。

こちらも5年くらい使っているマキタ純正バッテリー。まだ壊れておらず使っていますが互換バッテリーと構造を比較してみたかったので分解してみました。トルクスビス、T10ですが、一ヶ所ネジ穴が樹脂でメクラされています。

セルのラベルはバッテリーホルダーに覆われて確認できなかったので、超音波カッターを使ってセルの鉄缶を傷つけないように慎重にホルダーを剝がします。セルのラベルから、搭載されているセルはINR18650-30Qと判明しました。

残念ながら、電気用品安全法で定めるリチウムイオンバッテリーの保護基準は全セル監視を必須とするものではありません。この互換バッテリーは現状の法令上において販売していても問題ありません。

故障したバッテリーがこちら。型式:BL 1840、4.0Ahの互換バッテリーです。

Rebuild Storeの販売ページ画像ではINR18650-35Eの画像が記載されているため、セルの容量的には7.0Ahになるはずですが、これは後の分解検証でセルの品名を確認します。

過放電保護の遮断電圧は12.5Vで動作しました。1セル/2.5Vを遮断のしきい値にしており、リチウムイオンバッテリーの特性としては正しい設定ですが、マキタ純正バッテリー側の遮断値は1セル/1.25Vに設定されているので、このあたりの設計思想は大きく異なります。

18650バッテリーの名前の意味は寸法で直径18mm、長さ650mmから来ています。

基盤はバッテリーに接続されている線が+側1本、-側が2本で18Vと14.4Vを取り出しているのみです。基盤は各セル間から電圧を取り出す回路が無いのでセルごとの充放電バランスがとられていないのが原因と思われます。

マキタの電動工具は便利ですよね。私もインパクトドライバーとハンディ掃除機を使っていますがある日、充電中にピーピーと赤と青のランプ点滅と共に充電器から聞いたことがない音がなり、バッテリーの故障で充電ができなくなってしまいました。購入してから4年経過していますので、バッテリーの寿命で故障したのかもしれません。互換バッテリーを2つ持っており以前に1個故障、ついに2つ目も同じ症状で故障したのでニコイチで修理してみました。注意:リチウムイオンバッテリーは取扱を間違えると発火、爆発の危険性があります。本記事は分解を推奨するものではありません。ご自身で分解を行う場合は自己責任でお願いいたします。

互換バッテリーは壊れやすく、デリケートなリチウムイオン電池が嫌う過充電、過放電による不具合や発火の恐れがあります。自己責任で使用しましょう。

販売ページの製品画像上ではINR18650-35Eを搭載しているようですが、実測定値と公称値に差異があったのでバッテリーを分解して搭載セルを確認します。

この検証では、バッテリー容量は公称通りで過放電保護時の遮断動作も確認できたので、このあたりは従来の中国ブランド互換バッテリーより良いと言えそうです。

簡単に図にするとこんな感じ。0Vだった2本以外の電圧は3.5Vでした。リチウムイオン電池の定格出力が3.6Vなので並列に二本ずつ接続されたバッテリーが5セット直列で接続されています。3.6V×5=18Vなので、定格18Vバッテリーということですね。

外したセルがこちら。型式:LGDAHD2C1865調べたところLG製のセルで2100mAh。これは18650バッテリーと呼ばれるものでベイプやモバイルバッテリーなど幅広く使われています。